里山の香りを、一杯のカクテルに。東京・恵比寿で出会う日本の自然と酒文化
日本の原風景に息づく植物や木々の香りを、一杯のカクテルに昇華させたバー「SATOYAMA SPIRITS TOKYO」が、東京・恵比寿にオープンした。
By AAJ Editorial Team日本の自然と暮らしが交わる「里山」
「里山」とは、人々が自然と関わりながら暮らしてきた地域のこと。山や森林、田畑などが広がり、四季の移ろいとともにさまざまな植物や木々が育つ、日本の原風景の一つでもある。こうした自然の恵みは、昔から食材や薬、香りを楽しむ素材などとして、人々の暮らしの中で活用されてきた。
「SATOYAMA SPIRITS TOKYO」では、そんな里山に息づく植物や花々の「香り」に着目。日本の自然を、カクテルという新しい形で楽しめる空間をつくり出している。
里山の素材を、一杯のカクテルに
店のコンセプトは「この国の香りを、カクテルに。」。アオモジやヒノキ、アカエゾマツ、琉球シナモン、金木犀(きんもくせい)、蝋梅(ろうばい)などの素材を、それぞれの個性に合わせて、燻す、煎る、漬け込む、蒸溜するなどの方法で仕上げている。
例えば、アオモジは蒸溜することでレモングラスのような爽やかな香りを引き出し、琉球シナモンの葉は囲炉裏で温め、燻すことで香りを重ねる。こうして引き出した香りをジントニックやマティーニなどに合わせ、独創的な一杯へと仕立てている。
「青文字 GIN&TONIC」は、アオモジを蒸溜したエッセンスウォーターを使い、レモングラスのような爽やかな香りを楽しめる一杯。「琉球Cinnamon Espresso Martini」は、琉球シナモンから3種類の方法で香りを引き出し、奥行きのある味わいに仕上げている。さらに「BUTTERED RUM草木CHAI」は、花蓬(はなよもぎ)や月桃(げっとう)などをその場ですり、囲炉裏で煮出してつくる、スパイスとハーブの香り豊かな一杯だ。
左から、里山の香りを楽しむ「青文字 GIN&TONIC」「琉球Cinnamon Espresso Martini」「BUTTERED RUM草木CHAI」
カクテルと楽しむ、現代的な和の甘味
甘味にも、里山の素材や日本で親しまれてきた食材を取り入れている。「自家製あんみつ」は、赤山椒を練り込んだ白玉、焙じ茶蜜、黒文字アイス、赤エンドウ豆を組み合わせた一品。「アイス最中」には、トンカのアイスや白餡、マスカルポーネに柑橘のピールを添えている。
昔ながらの素材や甘味を現代的にアレンジした、カクテルと合わせて楽しみたい一品だ。
カクテルと楽しむ「自家製あんみつ」「アイス最中」「おつまみ盛合せ」
囲炉裏を囲みながら、東京で日本を感じる
店内の中央に設けられたバーカウンターには、特徴的な囲炉裏がある。カクテルに使う素材を炙ったり、バーフードを調理したりと、目の前で行われるひと手間も、この店ならではの楽しみだ。古材と無骨な素材を組み合わせた空間は、落ち着いたジャパニーズモダンな雰囲気。恵比寿の街中にいながら、囲炉裏の火や植物の香りを感じ、都会とは少し違う時間を過ごせる。
日本を旅すると、寺社や伝統工芸、郷土料理など、さまざまな形で日本文化に出会うことができる。「SATOYAMA SPIRITS TOKYO」で味わえるのは、そんな日本の自然や暮らしに息づく、目に見えない「香り」。東京観光の夜や、日常から少し離れて上質な時間を過ごしたい時に。いつもとは違う感覚で日本を楽しめる一軒へ、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
DATA
施設名:BAR SATOYAMA SPIRITS TOKYO
所在地:東京都渋谷区恵比寿西1-13-2 サンキビル2階
オープン日:2026年8月5日
営業時間:18:00~26:00
席数:30席
定休日:日曜・年末年始