東京・六本木の国立新美術館で「テート美術館 - YBA&BEYOND 世界を変えた90s 英国アート」がスタート
ジュリアン・オピー《ゲイリー、ポップスター》1998-99年、テート美術館蔵
© Julian Opie
東京・六本木の国立新美術館にて、「テート美術館 - YBA&BEYOND 世界を変えた90s 英国アート」が2月11日(水・祝)から5月11日(月)まで開催されている。日本最大級の展示スペースをもつアートセンターで、90年代英国美術の革新の軌跡をたどろう。
By AAJ Editorial Team1990年代、サッチャー政権時代(1979-90年)を経験して失業率が悪化するなど、緊張感漂う英国社会では、既存の美術の枠組みを問い、作品の制作や発表において実験的な試みをする作家たちが数多く登場した。
当時「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」と呼ばれた作家たち、そして、彼らと同時代のアーティストたちは、大衆文化、個人的な物語や社会構造の変化などをテーマとし、絵画、彫刻、写真、映像、インスタレーションなど多様な手法を用いて独創的な作品を発表してきた。
ギルバート&ジョージ《裸の目》1994年、テート美術館蔵
Photo: Tate© Gilbert & George
この展覧会では、1980年代後半から2000年代初頭にかけて制作された、約60名の作家によるおよそ100点の作品を通じて、90年代の英国美術の革新的な創作の軌跡に焦点を当てる。
ヴォルフガング・ティルマンス《座るケイト》1996年、テート美術館蔵
© Wolfgang Tillmans, courtesy of Maureen Paley, London; Galerie Buchholz; David Zwirner, New York
デレク・ジャーマン《運動失調―エイズは楽しい》1993年、テート美術館蔵
Photo: Tate© The estate of Derek Jarman. Courtesy of The Keith Collins Will Trust
YBAとは?
ダミアン・ハースト《後天的な回避不能》1991年、テート美術館蔵
Photographed by Prudence Cuming Associates© Damien Hirst and Science Ltd. All rights reserved, DACS/Artimage 2026
1988年8月、ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジで学んでいたダミアン・ハーストは、ロンドン東部の倉庫街で、学生や卒業生の作品を発表する展覧会「フリーズ」展を企画した。ハーストや同世代の作家たちは、全く新しい視点で素材を選び、制作し、発表の機会を積極的に開拓していったのだ。1992年に『アート・フォーラム』誌上で美術史家のマイケル・コリスは彼らを「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」と呼び、サーチ・ギャラリーで開催された同名の展覧会によりYBAという言葉は一般に広がっていった。YBAの作家たちの自由な活動によって、90年代の英国のアートシーンは世界的な注目を集めるようになったのだ。
テート美術館について
テート・ブリテン
Photo © Tate
テート・モダン
Photo © Tate
テート美術館は、英国を代表する国立美術館のひとつであり、英国政府が所有する1500年以降の英国美術、および世界各地の近現代美術のコレクションを収集・保存・公開している。国内には4つの美術館を展開しており、その第一の拠点であるテート・ブリテンは、ロンドンのミルバンクに位置し、1897年の開館以来、英国美術のナショナル・コレクションの本拠地となっている。最大規模を誇るテート・モダンは、ロンドン中心部のテムズ川沿いにある旧発電所を再利用し、2000年に開館。近現代美術を専門とする美術館としては、世界で最も多くの来館者を誇る施設だ。
国立新美術館について
国立新美術館は、のべ14,000㎡の国内最大級の展示スペースを有する美術館。館内には、12の展示室、アートライブラリー、講堂、研修室等があるほか、レストラン、カフェ、ミュージアムショップなども設置している。
日本を代表する建築家の一人である黒川紀章が「森の中の美術館」をコンセプトに設計。建物の南側は、波のようにうねるガラスカーテンウォールが美しい曲線を描き、円錐形の正面入口とともに個性的な外観を創り出している。
「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート」展覧会メインビジュアル
DATA
テート美術館 - YBA&BEYOND 世界を変えた90s 英国アート
会期/2月11日(水・祝)~5月11日(月)
会場/ 国立新美術館 企画展示室2E(東京都港区六本木7-22-2)
開館時間/10:00~18:00(※入場は閉館の30分前まで)※毎週金・土曜日は20:00まで
休館日/毎週火曜日 ※ただし5月5日(火・祝)は開館
観覧料/一般2,300円、大学生1,500円、高校生900円(税込)
※2026年6月3日~2026年9月6日 京都市京セラ美術館へ巡回
URL/https://www.ybabeyond.jp/